でも試験で繰り返し問われる論点は、実は9つに絞れます。
このページは過去問頻出の9論点を、要点と「引っかけ」ポイントで整理しました。クイズの解説から飛んできた方は、該当論点へジャンプして使ってください。
📚 約款の重要論点 9つ
- 1. 用語の定義・適用範囲 ★★★
- 2. 契約の成立時期・書面交付 ★★★
- 3. 解除権と取消料 ★★★
- 4. 旅行代金の変更・払戻し期限 ★★★
- 5. 旅程管理・旅行業者/旅行者の責任 ★★★
- 6. 旅程保証(変更補償金) ★★★
- 7. 特別補償規程 ★★★
- 8. 手配旅行契約・旅行相談契約 ★★
- 9. 運送約款・宿泊約款(バス/フェリー/JR/航空/宿泊) ★★★
1. 用語の定義・適用範囲
定義と適用範囲は毎年出る入口論点。言葉の言い換えで引っかけてきます。
- 国内旅行=本邦内のみの旅行/海外旅行=本邦外の旅行(本邦内発着を含む)。「本邦外のみ」「海外旅行以外」は誤り。
- 特約は「書面」によることが必要。口頭の特約は約款に優先しない。
- 約款に定めのない事項は法令又は一般に確立された慣習による(「消費者契約法に限定」は誤り)。
- 通信契約=クレジットカードで決済する契約(金融機関口座への振込により締結するものではない)。
2. 契約の成立時期・書面交付
「いつ成立するか」「何を・いつ渡すか」が定番。成立の起点と書面の交付時期を押さえます。
- 企画旅行契約は申込金を受理した時に成立(「申込書を受理した時」は誤り)。
- 通信契約は、承諾の通知が旅行者に到達した時に成立。
- 契約書面は契約成立後速やかに交付(「請求があったときに限り」は誤り)。
- 予約段階では契約は未成立。予約失効でも違約料は申し受けない。
| 契約の種類 | 成立する時点 |
|---|---|
| 企画旅行契約(通常) | 申込金を受理した時(×申込書を受理した時) |
| 通信契約(カード決済) | 承諾の通知が旅行者に到達した時 |
| 電話等の予約のみ | 未成立(申込金受理で成立) |
3. 解除権と取消料
約款で最も引っかけが多い論点。「取消料なしで解除できる事由」を覚えるのが近道です。
取消料なしで解除できる(旅行者の解除権)
- 契約内容の重要な変更があったとき
- 運送・宿泊機関の運賃・料金が著しく増額され旅行代金が増額されたとき
- 天災地変等で旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となるおそれが極めて大きいとき
- 旅行業者が確定書面を期日までに交付しないとき
取消料が必要(=旅行者側の事情)
- 旅行者の病気・入院・都合による解除
- 自宅から集合場所へ向かう交通機関の遅延で参加不能
業者側の中止通知期限:宿泊を伴う国内旅行は13日目より前、日帰りは3日目より前。
4. 旅行代金の変更・払戻し期限
「増額できる条件」と「払戻しの日数」が数字で問われます。
- 旅行代金を増額できるのは運送機関の運賃・料金が著しく増額された場合のみ。宿泊機関の料金増額や部屋不足の費用増では増額できない。
- 利用人員の変更による代金変更は契約書面に記載したところによる。
| 払戻しの場面 | 期限 |
|---|---|
| 旅行開始前の解除 | 解除の翌日から7日以内 |
| 旅行開始後・契約内容変更による減額 | 旅行終了日の翌日から30日以内 |
5. 旅程管理・旅行業者/旅行者の責任
責任の通知期間と限度額が頻出。手荷物とそれ以外で数字が違います。
- 旅行業者への損害通知:手荷物以外は2年以内/国内の手荷物は14日以内。
- 手荷物損害は旅行者1名につき15万円限度(旅行業者に故意・重大な過失があるときは限度なし)。
- 旅程管理で内容変更するときは、変更後のサービスが当初と同様のものとなるよう努める(「上回るもの」は誤り)。
- 添乗員等の同行は旅行の内容により行わせる(「30人以上の全旅行に同行義務」は誤り)。手配代行者の故意・過失も旅行業者が責任を負う。
| 項目 | 数字・限度 |
|---|---|
| 旅行業者への損害通知(手荷物以外) | 2年以内 |
| 同(国内旅行の手荷物) | 14日以内 |
| 同(海外旅行の手荷物) | 21日以内 |
| 手荷物損害の賠償限度 | 旅行者1名15万円(故意・重過失は限度なし) |
6. 旅程保証(変更補償金)
募集型・受注型に共通。「支払う場面」と「免責」「限度・期限」を区別します。
- 契約内容の重要な変更が生じたとき変更補償金を支払う。過剰予約受付による変更は支払い対象。
- 限度=旅行者1名・1企画旅行につき旅行代金に15%以上の率を乗じた額。
- 支払いは旅行終了日の翌日から30日以内。申出の有無にかかわらず支払う。
変更補償金を支払わない(免責)
- 天災地変/運送・宿泊機関のサービス提供の中止(欠航・運休等)
- 官公署の命令/旅行参加者の生命・身体の安全確保のための措置
- 旅行業者・手配代行者の責任による変更(=損害賠償の問題として処理)
7. 特別補償規程
「責任の有無を問わず補償」が大前提。免責と対象外、日数・金額が問われます。
- 旅行業者の責任の有無を問わず、企画旅行参加中の一定の損害を補償。
- 地震・噴火・津波による傷害は免責(補償しない)。
- 後遺障害は事故の日から180日以内に生じたものが対象。
- 携帯品損害は1個・1対につき10万円限度。現金・コンタクトレンズ・自動車(原付等)・置き忘れ・紛失は対象外。
- 損害賠償金を支払う場合、補償金はその額だけ縮減(損害賠償金とみなす)。
補償の対象期間(=ツアーはどこから・どこまで)
「最初の運送・宿泊機関等のサービス提供を開始した時」から「最後の提供を完了した時」まで。機関ごとに起点・終点が決まっていて、ここを言い換えて引っかけてきます(精算手続完了時・到着時・出発時などはひっかけ)。
| 機関 | 開始(最初の提供開始) | 完了(最後の提供完了) |
|---|---|---|
| 鉄道 | 改札終了時(改札がなければ乗車時) | 改札終了時(なければ降車時) |
| 車両(バス等) | 乗車時(×出発時) | 降車時(×到着時) |
| 船舶 | 乗船手続の完了時 | 下船時 |
| 航空機 | 飛行場構内での手荷物検査等の完了時 | 飛行場構内からの退場時 |
| 宿泊機関 | 入場時 | 退出時(×精算手続完了時) |
| その他の施設 | 利用手続の終了時(×入場時) | 利用手続の終了時 |
8. 手配旅行契約・旅行相談契約
定義の引っかけと、相談契約の通知期間がポイント。
- 手配旅行契約は「旅程管理」を引き受けない(手配のみ)。「手配し、旅程を管理する」は誤り。
- 手配旅行で運賃・料金が変動したとき、その増減は旅行者に帰属する。
- 旅行相談契約の損害賠償の通知は、損害発生の翌日から6月以内。
9. 運送約款・宿泊約款(バス/フェリー/JR/航空/宿泊)
国内は4択、総合は◯✗で問われます。数字と例外が勝負どころ。
| 約款 | 重要数字・例外(引っかけポイント) |
|---|---|
| 貸切バス | 運賃・料金は乗車時に届け出て実施しているものによる/運送契約はバス会社が承諾した時に成立 |
| フェリー | 手回り品=3辺の和2m以下・30kg以下/賠償は旅客1人15万円限度/紛失乗船券の払戻請求は通用期間満了後1年以内 |
| JR | 小動物の持込みは有料/グリーン・寝台料金は小児も大人と同額/片道乗車券の有効期間は営業キロで判定 |
| 航空 | 手荷物責任は旅客1人15万円/従価料金は15万円を超える部分/愛玩動物は無料許容量の適用外(有料)/手荷物合符の受取人確認義務はない |
| 宿泊 | 宿泊契約はホテルが申込みを承諾した時に成立(申込金受理は要件でない)/提供不可なら同条件の他施設をあっ旋/駐車場利用は車両の管理責任を負わない |
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論点を押さえたら、あとは直近4年の本試験で「なぜそうなるか」を確認しながら回すだけです。
基礎2科目(旅行業法・約款)を固めたら、次は実務分野へ。独学で時間が足りないと感じたら、合格点主義の国内のおすすめ通信講座・総合のおすすめ通信講座で一気に詰めるのが近道です。

